2020年6月23日火曜日

今日の想い 1071

ブッシュ政権の頃、労働組合の勢力が増していき次なる選挙に勝てるかどうか危うくなっていた。御父様は労働団体への強気な姿勢を取るようにブッシュに対して強く提案されたはずだ。しかし結局はブッシュは御父様の大会出席もキャンセルされたし組合に対しても妥協してしまった。大会の後、御父様は暗い表情でアメリカの衰退をみんなの前で予言されている。御父様は確かに平和主義者ではあるかも知れないが、平等主義者だというのは違う。反組合である理由として、天が認可して資本家やそれに並ぶ会社役員が財産や高い報酬を得ているのに、給与を高くしろと戦いを挑む目的の組合団体は泥棒集団だという認識だ。もちろん資本主義に対する共産主義も同じ理屈だ。そして韓国に対してもおそらく同じで、御父様の口から李氏朝鮮時代の両班への批判も、奴婢や賎民の差別の是非も聞いたことがない。韓国併合によって差別なく氏姓を与えたことや教育を与えたことに対して、日本人の感覚からすれば褒められて当然なはずが、同じように称賛されたのを聞いたことがない。それはただ御父様が反日だからというのとは訳が違うと私は思っている。御父様を差別主義者と言うのは躊躇するし、差別という言葉自体に共産主義による憤怒や恨みの感情が込められていて使えないが、王という言葉を使っておられるように位相という階層の存在は当然のこととしておられる。アメリカの資本家に対するように、両班に対しても同じように天が認可して財産を得ていたという認識なのだろうか。マスコミが教会批判の記事を大きく載せていたころ、文王朝という文字を前面に躍らせてあることないこと興味を引き出していたが、その言葉自体は間違いではないだけでなく、まさしく御父様が求めていたものだったはずだ。御母様という王を中心とする王朝が天一国の在り様だとして、はたしてどれだけの食口がそれをイメージでき、そして許容できるだろうか。

2020年6月20日土曜日

コロナショック

コロナで国家と社会に投げかけられた問いは、数%の国民の病と死の受容を選ぶのか100%の経済の病と瀕死を選ぶのかという選択だ。お金よりは生命が尊いというのが大方の認識だろうから、多くの国は経済が瀕死の状態に向かおうとも接触や移動を極力抑えることで致死数を下げていった。それで国民のコロナに対する恐れは薄れるとしても生きるためには落ち込んだ経済を活かす必要があり、その匙加減をどうするか頭の痛いところだ。そこで多くの国が飛びついたのが数年前に話題となったMMTだ。モダンマネタリーセオリー、現代貨幣理論だ。きわめてシンプルに説明すると、インフレにならない限りは国債を無制限に発行できると言うものだが、今回のコロナショックで大方の国は国民の死者数を減らすために結果的に経済を犠牲にしたが、このMMTありきでの政府の行動であることは間違いない。だから躊躇もなく当然のようにストップした経済にGDPの20%を超える特別融資を行っているし、必要とあらば更なる融資を行うことに国はやぶさかではない。アメリカは無制限にという言葉まで付け加えている。リーマンショックで通貨という血液はそれでも可能な限りの水増し状態だったが、このコロナショックで通貨は水膨れ状態で、経済の血液は透き通るほどに無機質化してしまった。その行きつく先はハイパーインフレであり通貨としての価値は消え失せてしまう。MMTの大きな間違いは金融の自由化により国債は海外からも売買されていて、売買の電子化によりその頻度も安易さも数年前とは格段の差だ。よって売りが増えて金利が上がり値が下がる予兆がみられると一機に価格は下がる。インフレになったら手持ちの国債を売って通貨を回収しようにも更に高くなっていく市場金利を現状のゼロ金利に戻すには既存国債量は莫大すぎる。金融自由化は国債の価値判断を世界情勢にゆだねたことを意味している。もちろんコロナショックによる経済損失は日本だけではなく世界経済に影響を及ぼすものだが、世界的な通貨価値の損失はかつてなかったことであり未知の領域に突入している。