2016年1月18日月曜日
今日の想い 902
世界経済の様相を見ると、金融の肥大化が実体経済をますます翻弄している。ITバブルから不動産バブル、不動産バブルから株バブル、その都度肥大化させてきた金融経済はその膨らみを大きくすることはできても減らすことは出来ない。実体経済と金融経済の接するところがごく限られた範囲であったものが、今は銀行の殆んどが投資バンクとして金融に重心を置いている。よって利益幅も少なく将来的大きな飛躍も見込めない企業(、特に中小企業)への融資より、俄然金融投資に力を入れる。本来なら資本を超えた投資にはブレーキが働いて当然なのだが、リーマンショックの折、銀行という銀行の殆どが莫大な負債を抱えたにもかかわらず生き延びていて、銀行に関する限り中小企業への投資など事実上意味を為さない。潰すには大きすぎると判断した政府がその負債を埋め合わせるという禁じ手を使ったことで、バブル経済である金融経済を認証してしまい緊縮経済となった実体経済を事実上無視している。よって政府は実体経済をどうこうできる力は無い。では実体経済は何が動かしているのか。基軸通貨のドルはアメリカが段階的に行ったQE(緊急緩和)でFRB(連邦準備銀行)の各銀行口座に莫大な数値を打ち込んだ。アメリカは実体経済を無視したのであり基軸通貨であることも事実上無視したことになる。それでもドルが通じるのは、ドル以外の通貨を見出せないから惰性的にドルが横行しているだけで、絶対価値としての通貨が現れれば一変にそれに乗り換えられる。ドルを不換紙幣にした時点でドルは限りなく絶対価値から遠ざかっていくことを認めてしまった。希少金属、特にそれらを代表する金はいつの世も価値の基準であり、物質的にもっとも絶対価値に近いのは金だ。実体経済はドルから金兌換通貨へと大きく舵を切っていくはずだ。実は既にドルは金通貨に機軸を譲っており、いくらドルを持っているかではなくいくらの金に相当するドルを持っているかが価値の基準になっている。金融の肥大化もドルの金兌換を否定した結果であり、金融に翻弄される実体経済は基盤を失った、すなわち実体経済を固定させる大地を失ったということであり、ノアの箱舟ならぬ実体経済という現代の巨大箱舟はドルの大地を失い放浪を続けていたのが、金融バブルが弾けることによって金の大地の山頂に到達する。教会のビジネスは今まで様々な業種業態に手をつけ、しかし現実的には悉く痛手を被(こうむ)ってきた。御父様は一方で伝道、一方でビジネスという摂理の両輪に拍車をかけてこられたが、蕩減を埋め合わせ内的霊的勝利圏を立てられたこれからはいよいよその実を結ぶときに来ている。何某かの通貨が台頭してくるはずで、それはひょっとしたらアメリカが今のドルを見限って発行する兌換通貨としての新ドルかも知れない。何が機軸通貨としての世界通貨になるか今のところなんとも言えないが、金に価値の基準を置く兌換通貨であることは間違いないだろう。
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