2007年8月25日土曜日

アメリカ経済が崩壊する日

8.09ショックから一変して信用収縮(クレジットクランチ)に入った。信用恐慌とまでは行かないまでも今回のクランチはロシア国債の返済不能で破綻したLTCMショック(1998年?)よりはるかに大きい。中央銀行(欧、日、米FRB)の買いオペ(資金投入)、そして利下げで緊急措置を行った為、株も買い戻され如何にも落ち着いてきたように見受けられるが臭いものにとりあえず蓋をした、と言うところだろう。中央銀行が調整できる許容量を遥かに超えた資金運用量が資産、負債をバブル化させている。事の発端はバブルが弾けた日本国の苦肉策、ゼロ金利と量的暖和の長期化にある。物価変動率自体が毎年4%5%上がっていると言うのにゼロ金利と言う意味は借りさえすれば誰でも儲かると言うことだ。資金量が多ければ多いほど利ザヤは大きいのでその旨みに預かろうとファンドなるものが台頭してきた。債権、株、通貨、資源等分散投資(ポートフォリオ)で運用しているのだがこの運用量が半端じゃない。集めたファンド(基金)であるものに投資する、例えば資金を債権に代えたとする。手元にあるその債権を担保に借り入れし更に債権を手元にする。その又借りした債権を担保に借り入れし更に更に債権を手に入れる。これを繰り返すと元本の10倍以上を借りて運用することになる。これをレバレッジをかけると言うが要するにてこの原理を無理やり資金運用に取り入れている。このファンドなるものが2000年には元本5000億ドルだったが今では2兆ドルまで膨れ上がった。これを運用しているということはレバレッジをかけて20兆ドルが投機的に運用されていると言うことだ。日本ではゼロ金利が続いたので円キャリーで投資すると金利の差額で10%を越す利回りが続いていた。しかし引き締め策が始まるととたんに苦しくなってくる。レバレッジをかけているので例え1%の金利上昇でもレバレッジをかけられて身にこたえる。利回りは下げ始め今年の7月のある週はマイナスの利回りともなった。これに輪をかけたのがサブプライムローン証券の問題だ。

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