2021年2月2日火曜日

今日の想い 1093(資本主義社会の終焉)

 共産主義社会の終焉を20世紀末に見届けた私達は、資本主義社会の崩壊を21世紀初頭に見届けることになる。DSは資本主義社会が産み出した寵児であり、資本が膨れれば膨れるほど市場の暴れ馬を統制すべき何らかの組織が生まれる必要性にかられ、次第にその権力を肥大化させてきた。資本主義社会の温存を望むなら金融という怪物を市場に放つべきではなかった。しかし欲に駆られ暴れ狂う猛者たちの腹を満たすために仕方のなかったことだ。流通する通貨が限りある資源のみを担保にする限りは膨らみ続ける市場の腹を満たせないどころか、物の流通まで滞り、分断され、経済恐慌に陥ってしまうからだ。しかし嘘偽りのMMT(いくらでも国債発行できるという論理)を掲げざるを得ないほどに、金融は天文学的数字へと巨大化してしまった。今あるお金の世界総額を分配すれば、人類一人当たり6億円とも7億円とも言われている。ゲサラ法でDSが解体され、皆に一様に平均相当のお金が配られるなどと夢物語に酔っている者もいるが、そうなった途端にハイパーインフレになって物の値段も数百倍に上がることになる。FRBを初めとする中央銀行が、金利を無理くりにでも抑えて、通貨価値維持に躍起になっているからこそ経済秩序が保たれているのであり、DSがそれをやらなければ現人神でも現れてやってくれる訳ではない。DS批難をするのは正論かも知れない。しかし粛清はしたが秩序が崩壊し、秩序立てる者もいなくて崩壊したままでは、大恐慌を遥かに超える失業、物不足は目に見えている。人類は希望の前に先ずこの危機と恐怖に打ち勝つ必要がある。確かに悪神の陰に隠れるように善神がやってくる、善悪が裏表なのは原理でも経験でもそうだが、果たして人類が自己否定ならぬ人類否定も辞さない決意を備えることができるだろうか。共産主義が謳うユートピアとは真反対の共産主義社会であったように、スピリチュアルを信じ夢見る理想郷が現実味を帯びてくるとは到底思えない。私達は良く良く知っているはずだ。諸悪の根源は外にあるのではなく、個々の心と体の闘いを解決し統一しない限り地上天国は現れないということを、、。

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