2024年9月7日土曜日

今日の想い 1324

 米が店頭から消えている。運よく見つけたとしても三から四割は高値で供給されている。新米が出揃う頃は落ち着くと言われながらも、価格はというと五割から十割増しだという。長く続いていた日本のデフレ経済から、地政学的理由や通貨安要因で一気にインフレ経済に振れてしまった。去年今年と物価は一割二割と上げてきたが、米は差ほど高くはなっておらず庶民には有難かったが、ここにきて他の物価高がかわいく思えるほど圧倒して値上がりした。米は主食であると同時に資源米でもあって、飼料や他の食品の原料にもなっているのであり、そうなると食品全般に更なる物価高が押し寄せるのは目に見えている。インフレは日本に限らず世界的に起こっている経済現象だが、ドルを始めとする主要通貨すべてが爆刷りしてきた結果を今のインフレに見ている。爆刷りした通貨は先ず金融マーケットに流れ株の爆上げとなってきたが、金融と経済に壁があるわけでもなく、そうなると当然生活に関わる実体経済に波及するわけで、株が何倍にもなったと同じように物価も何倍にもなる、というのが論理的予想だ。インフレの流れの原因をどう捉えるかが大事だが、景気が上向きで需要が高いからインフレ方向になるのか、通貨安によって相対的に物価が高くなるインフレなのか、当然今回は通貨安によるインフレだ。米大統領選候補者カマラハリスはインフレ対策として価格統制を掲げている。アメリカはかつてニクソンが価格統制の大統領令を出して大失敗している。価格統制されれば製造販売業者はやり繰りできず物は不足する。不足すればどんなに高くとも闇市に行かざるを得ないのであり、実質的に統制どころか物価は高騰する。誰の入れ知恵か知らないが、カマラハリスはこの浅知恵で大統領が務まると思っているところがアメリカの国力低下を如実に表している。おそらく誰になろうともアメリカは既に詰んでおり、アメリカが牽引してきた世界も当然詰んでいる。2025年のアメリカが、日本が、世界がどんな地獄状況を呈するか、その確定執行を首を洗って待たないと次に進めない。

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