暗号資産が話題になっている。資産にはいろいろあって不動産やコモディティ等の実物資産、株式を含む債券や国債、そして預貯金を含む通貨と生命保険、等々の金融資産と分けられるが、暗号資産の分類となると一応金融資産ではあるけれども、しかし債券のような貸方が存在しないという点では通常の金融資産とは異なっている。表されている暗号資産の価値を今までの資産価値測定のように測っている訳ではなく、或る意味無を有と信じる、更に買うものがいるしいつでも売れるから信じるという信仰的資産といっていいのかも知れない。上がってきた要因は明らかに爆発的というか異次元的通貨増発に依っているからだ。それは債券であれコモディティであれ同じ理由なのだが、通貨が爆発的に増えるから暗号通貨にも回ったのであり、回って数字が増えていくものだから更に買い回すということでいつしか暗号通貨が暗号資産へと位を上げていった。最近次期大統領となるトランプが暗号通貨、暗号資産に対して、国としても資産に組み入れるというような肯定的意見を配信したものだから爆上がりしている。しかしトランプを侮ってはいけない。彼はビジネスの分野でも相場観がモノを言う不動産王であって手代の相場師だ。もし彼が神に選ばれた人物だとしても言葉をそのまま鵜呑みにすべきではない。更に言うと、彼にはイーロンマスクというこれまた天才肌の経営者をも側近に置いている。どうにもならない莫大な米国負債をどうするかという彼の立場に立てば、暗号資産を高みの極にまで釣り上げておいて、一瞬で売り浴びせ保有者の資産を奈落の底に堕とし、その差益で負債を減らすことだって当然考えているはずで、何を仕出かすかわからないのがトランプという名前の通りの人物だ。ドル通貨の引き下げであったり、新たな金兌換のトランプドルだったりと方策としてはいろいろ考えられるが、確実に何かは起こすはずだ。暗号通貨はこのシステムを維持するためこれほどの電力を消費するシステムは他になく、何かの災害で電気が使えなくなれば何の役にも立たない。それを言えば、手持ちのコモディティ以外のITで繋がっているあらゆる資産に対して言えることではある。
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