2008年3月20日木曜日

恐慌突入

史上最高の莫大な損金をアメリカの金融機関は抱えている。2007年度12月決算報告では抱えている巨額の住宅ローン関連債権を自己査定で計上しているため損金の過小評価が甚だしい。年を越えて更に状況は厳しく損金額は既に自己資本を大幅に上回っている。損金を補填できる当てはどこにもなく金融マンモスの自滅を見届けるしか為す術がない。リセッションどころか放って置けば間違いなく恐慌に突入する。先日ベアスターンズの取り付け騒ぎが紙面を賑わした。もちろん住宅関連証券によるものだ。下落幅40%以上でいざ売りに出しても値もつかない。持ちこたえられる訳がない。前は80ドル以上もしていた株が下がりに下がって株30ドル、そしてチェース銀行が買収した値は株たったの2ドル。10ビリオンの会社が200ミリオンで買収された。大手証券がこの有様で他が問題がないわけがない。三月決算が報告され巨額の損金が表に現れてやっと事態の深刻化が国民にも国にも認識される。金融機関が氷河期のマンモスのごとく死に行くのを避けるため必要増資として株発行し勿論誰も買わないので国が高値で買うしかない。国がそのシェアを買って受け持つ意味は国有化を意味する。金融恐慌に入ると国の存続すら危ぶまれるので国としては恥も外聞もなく金融機関への資本投資のための金を刷り続けるしか方法はない。基軸通貨の維持などと言っておれる状況ではない。ドルは大幅に値を下げ外国の保有ドルが売り飛ばされアメリカは無意味にだだっ広いだけの国に成り下がる。しかしそれは希望的観測の範疇で世界的金融恐慌の底なし沼に足を踏み入れ地球村全体が息絶え絶えになる。

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