2018年8月12日日曜日

今日の想い 995

three..
外的に進めると同時に本部との交渉も放ってはおけなかった。責任者が一人いるだけでレームダック状態(怒られるかもしれないが、、)で人事ができるわけでも人を送れるわけでもなく経営に関してはほぼ任せきり、当然現場責任者が全責任を負ってしまっているのでお伺いを立て許可を得る意味は儀式的なものでしかないのだが、それでも中心として立てる。本来は売却の決意をした時点で報告し許可を得るのが筋だというのはわかっていたが、敢えてある段階まで話が進むまでは黙っていた。ブローカーを探してリストに上げてもまだ黙っていたし、バイヤーが見つかってもまだ黙っていた。実は私の性格上、ある段階、駄目だと言われても引けない段階まで行かなければ優柔不断でそうですかで引き下がってしまう自分をよく知っているので、敢えてその段階まで黙っていた。そうして許可を得るためにいよいよ連絡したのは仮契約の日時の数日前だった。説明は長すぎず短すぎず、要点を整理してどうして売却が必要なのか、どうして今なのか、そのまま営業すればどうなるのか、リースはいくら残っているのか、そして最後に話の中では告げないようにした売値を言おうと、しっかり準備して電話した。説明の後に仮契約が三日先なのでそれまでに返事を下さいというつもりだったのだが、意外なことにその連絡の電話口でOKが出た。携帯の連絡先を見つめては消し、見つめては消しを何度か繰り返して、やっとの想いで電話したが、報告してみると意外と呆気なかった。その前の晩はさすがに眠れなかったので一気に体の力が抜けて椅子にしな垂れた。しかし本当の戦いはOKが出てからだった。ランドロードとの交渉、バイヤーとの交渉、ああ言えばこう来るだろう、こう言えばどうなるだろうか、言葉のやり取りを一晩中考え続ける日々が続いた。売れた後で全体ミーティングがあったのだが、その時の他のマネージャーの意見や感想は様々だった。よく売ったと喜んでくれる者やら、よく売れたねと関心する者やら、売るという選択もあるんだという者やら、中には店舗数の目標に向けて頑張っているのに納得できないと声を荒げる者もいた。

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