2023年10月7日土曜日

今日の想い 1268

「 君たちはどう生きるか」という宮崎駿監督の映画が話題になった。正直、この映画を見ていないし、また今のところは見る気もない。レビューを見れば、宮崎監督の哲学気取りの小難しい内容だとわかるし、トトロのような万人受けの映画なら映画館で見てみたいと思うが、本なら読むにしても映画は余裕があるときビデオでも見れれば十分だと思った。これは主題が先ず間違っている。君たちはどう生きるかではなく、君たちはどう死ぬか、を問わなければならない。生と死は対だ。生があって死がないということはありえないし、逆もそうで死があってこその生だ。どう生きるかを問うならどう死ぬかを同じように問わなければ、相対関係上一方を問うだけでは何の答えも導き出せない。おそらく鑑賞者(敢えて鑑賞に値するとして)の9割方は若者だろう。現代の若者特有の認識として、先ず自分が死ぬとは思っていない。勿論頭では理解できても、感情に於いて死ぬことを認めてないので、半永久的に生きると大方が思っている。死を宣告された人であれば異なるが、感情認識として死を受け入れてない人に生の意味を問うのは、ただの机上の空論であって、自分のインテリ感を満足させるだけの経験に過ぎない。同じように自由だ幸せだと、口を突いて出る二世も、死生観を深く捉えているとはどうも思えない。如何に死ぬかを問うてこそ、真の宗教だと思うし、どう生きるかのみを問うのは御利益の教えでしかないだろう。霊界だ何だと頭の知識だけはあったとしても、これは二世だけではなく一世にも言えることだが、知識としてただ知るのと、感情として知るのは死生観に大きな影響を及ぼす。更に肚に落とし込んで、創造本然の本能的でもある指向に繋げるのは死生観に決定的影響を及ぼすようになる。

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