2023年5月16日火曜日

今日の想い 1243

 数行に及んだ銀行破綻、銀行危機もそれなりの落ち着きを取り戻しつつあるように見え、銀行による信用システムは強固で、崩壊するなどと思っている者は数えるだけなのかも知れない。かつての信用破綻、金融破綻は、経済社会、金融社会が平安を装い始めるその時を待っていたかのように起こっている。今は正にそんな空気が漂っている。確かにアメリカの失業率は低い。IT企業を中心に大リストラが起こっているにもかかわらず、それでも失業率は低い。大企業からリストラされてもIT関連の中小企業から彼等の経験ゆえに雇用されるからであり、しかし中小企業も余計に従業員を抱えることはできないので、入れた人数以上の既存従業員をリストラすることは目に見えている。要するに上から下に玉突きリストラしながら次第にその人数は増えてきて表面化するのだが、失業率は表面化されて初めて数字に表れる。銀行がたくさん抱えているのがMBSと言われる住宅ローン担保証券だが、住宅以外の商業用不動産ローン担保証券も同じようにたくさん抱えていて、コロナによる自宅勤務で商業用不動産の需要が落ち込んでしまいサブプライムによるMBSの問題と同じようにこの商業用MBSの落ち込みと含み損も際立ってきた。リーマンショックはMBS問題一つだったが、今回のバブル崩壊の過程には問題が一つ二つではなく様々な深刻な問題が同時的に起こりつつあって、そうなるとリーマンショックの比ではないはずだ。最近日本であちこち地震が発生していて、日本列島全体を文字通り震撼させる大地震を予感させるが、経済も金融もあちこち問題が発生していて、それが大恐慌を予感させる。金融のレバレッジはテコの原理で、現物を何倍にも増幅させて投資運用されている。要するに現物担保のない増幅された部分と釣り合うように、金融緩和によるM2(マネーサプライ)が増加された訳で、マネーそのものにも現物担保はない、すなわち価値はないということになる。しかし増幅された部分なのか現物なのかの色分けは出来ず混ざり合っているので量を表す数値よりも比率が重要なのであり、金利や金利差が全てを決めてしまっている。どうしてこれほどに%に一喜一憂し、%次第で銀行が破綻してしまうかはそういう理由があるからだ。金利0.05%といった少ない数字を5ベーシスポイントというような大層な言い方にしているのもそこに理由がある。金融は%、比率が支配している。%を治める存在は神にも悪魔にもなる霊的混沌存在だが、ヒンズーの教えにある破壊に携わるシバ神が関与しているのはわかる。

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