2014年12月9日火曜日

今日の想い 820

高熱による意識の混濁と激しい頭痛による意識の締め付け、本人の意志は無視されてこの二つの地獄を交互に味わう。それがどうしてわかるかというと、表情の急激な変化と目から光が失われることでわかる。本人の体は目の前にあっても、霊も心魂も既に地獄の果てに運び去られ目の前にはいない。それでもこの体に声をかけるしかないのでしきりに問い続けるが、連れ戻すほどの力はない。問い続けて心魂と霊が繋がっている僅かの細い糸を切らないようにしないと、諦めたと同時にあの世への強力な引力が彼女を連れ去っていく。身体中見たこともない震えでまるで踊っているかのようだ。地獄の舞があるならこれがそうに違いない。救急で運ばれては来たものの専門の医師が今はいないと言うことで朝の9時まで待てと言われた。ブドウ糖の点滴だけで6時間待たされた。その間彼女は地獄の舞を踊り続けた。祈るしかなかった。祈るというより神頼みするしかなかった。私も震えながら祈り続けた。

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