2012年1月29日日曜日

店について

店の運営は常に何がしかの問題をかかえながら進んでいく。しかも問題が起こる時はいつも連鎖的に発生する。二日前に起こった漏電事故。冷凍庫の取っ手を掴んだ従業員が感電してしまった。幸い弱電で済んだから従業員は何とも無かったが、、。でも早くに電気業者を呼んで直してもらう必要がある。そして今朝起こった客の転倒事故。まだ開店前だったがホストがひと組の客を入れた。老夫婦が孫ひとりを連れて入ってきた。フロアはタイルを張っていてその時従業員がモップがけをしていた。乾かないうちは必ず滑る。私が目を離した隙に、客のひとりの老婦がトイレに向かったようで、振り向いたらフロアに腰を落としていた。滑って転倒したらしい。ウェイトレスが駆け寄って声をかけ、抱えて立たせようとしていた。その場は難なきをえて客は文句を言わずに食べて帰ったが、後で痛みを訴えて連絡をよこす場合がある。さらに昼の営業中には下水が詰まったのか、すしバーのシンク台の下からフロアに水が溢れてきた。こんな感じで店の運営は気の休まるときが無い。サービス業が潰れるのは、このストレスが重なって内的に抱えきれない状態となり、士気を喪失することでそうなる。サービス業を続けていく為には、このストレスを積み上げずにどう処理していくのかが問われる。実は問題から逃げずに、起こる問題を更なる内外の発展的要因に変える術を知った者が、この業界の運勢を得ることができる。設備の問題も頭を悩ますものだけれども、客との問題はその何倍も気を使うし頭を悩ます。客相手はただただ誠意を示す以外、突破する方策はない。そうしながらわかったことは、誠意を尽くした相手が認めなかったとしても、別の客を通してでも誠意に対する内外の報酬を何倍にも増して受け取ると言うことだ。その法則はいつも裏切らない。長年共に歩んできたフロアマネージャーは、客の文句に対するにもその品格が相手を理解させ、八割方のクレーム客は満面の笑みで店を出る。それはマニュアルで身につくものではなく、何百回、何千回と場数を踏み、誠意を示しながら身につけた必ず客を喜ばす自信であり、その香りそうな醸し出す気が客を変えてしまい、そして惹きつけて離さない。

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