2007年3月3日土曜日

POS

今は殆どの店にPOSシステムは備えられている。私が担当している店も6年前に導入した。実は入れるかどうか相当悩んだ。その当時2万ドルを超える支出だ。とにかく入れてみようかというお試しの上限を超えている。どんなに説明を受けても費用対効果に照らし合わせられるだけの納得がいかない。入力する為には先ずオーダーを受ける時点で走り書きをする必要がある。それから端末に足を運んでそれを打ち込みキッチンに送る。チェックはプリントアウトして渡すだけだ。スピーディーで簡単なのを強調されるが慣れたサーバーだとオーダーを受けた時点でチェックは作り計算まで済ましている。キッチンとダイニングは客が声をかけるほど目と鼻の先だ。三枚刷りのコピーの一枚を渡せばそれでオーダーは入る。確かにスピードは速くなるどころか慣れないせいもあってもたついた。しかしPOSの利点の多さに気付くのにそう時間はかからなかった。手書きで請求書を書くのより信頼性がある。見やすいので客の確認時間が短い。計算間違いはない。落とし忘れが減る。それらが利点として挙げられるが一番店に貢献できたことはプライスの変更が簡単であることだ。手書きだとプライスが変わる事にサーバーが常に意識していないと忘れるし慣れていた計算もややこしくなる。これが大きなマイナス要因となりプライスアップを躊躇させる。POSだとこの心配がないのでプライス変更の機会も増えたしメニューの付けたし削減も簡単だ。何といっても利幅への貢献が一番の利点である。最近、チップのシェアを表計算を使ってやっている。集めたチップを頭割りにしていたのだが、どんなに頑張ってもまたどんなに適当なサーブをしても貰うものは同じとなると共産主義だ。やる気など起こらないし、いいサーバーはすぐ出て行く。しかしテーブル制にするほど大きい店ではないし、もし自分のテーブル担当以外の客が声をかけた場合なおざりになる危険のほうが大きい。そこでこの表計算を使うことにした。チップ合計の半分は完全に頭割りにするのだが後の半分はそれぞれのサーバーのセールスに対する歩合、チップ合計に対する歩合、パーフォーマンス(チップ/セールスの%)に対する歩合をトータルに評価して差をつける。これはキャッシュチップを誤魔化さない効果もあり私としては上出来だと思った。この計算を電卓でやるとなると毎晩午前様になるが表計算だとクリックひとつで事足りる。簡単なプログラムでできサービス向上に一躍買っている。導入時はサーバーも乗り気ではなかったが頑張れば数字にでてくるので喜んでいる。

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