2008年8月11日月曜日
混乱期に入る
アメリカの経済は過去に例を見ない状況悪化が進んでいる。燃料価格の跳ね上がりがクローズアップされがちだか、それに合わせて穀物に限らずあらゆる食料コストの増加も月を追う毎に顕著になってきた。もはや原油価格がバレル150ドルに届くかと言う状態まで来て先週少々下がり始めたとしても、物価が落ち着きを見せて下がり始めるとはとても思えない。住宅関連の証券に流れていたファンドマネーが行き場をなくしコモディティーに流れてみたり、株の動きに飛びついて押し寄せてみたりと、金融と言う名の我欲の塊の妖怪が腹を満たし渇きを癒そうと暴れ周り混乱させている。社会の物質中心の価値観が変容しないかぎり、この妖怪は人間の価値観の総体として社会を振り回し続ける。それぞれの国の政府や中央銀行が主管できる範囲を遥かに超えている。機軸通貨がドルであればアメリカの判断が全てを決めると言っても過言ではないが、ここまで借金し続けバブルを膨らました以上何をやっても裏目に出る。もはやドルの信用等お構いなしで莫大な国債を発行し、FRBに輪転機が焼けるほどドル札を刷り続けてもらうしかない。ドルが兌換紙幣の価値を投げてからは、ドルは石油との交換性を信用基盤に置いている。だから石油産油国がドルを辞めてユーロに変えることはアメリカに取って死活問題となる。わざわざ中東まで行って犠牲を払い戦争を続ける理由もここにある。ゴールドが無くても経済は成り立つが石油が無かったら今の経済は成り立たない。石油との交換性を担保に機軸通貨を維持してきたが、アメリカはそれに甘えて石油のみならず、中国人民の激安労働力にももたれ掛かり日本の技術力にももたれ掛かり、米国債の信用力の根底にはそれらが担保になっている。アメリカ国内に信用を担保するものは何も無い。仕事もしなければ産業もない。情報産業があるにはあるが国家経済の基盤にはなれないだろうし、殆どを金融取引で食っている状態だ。国家経済のラスベガス化だ。今アメリカにあるのは莫大な借金のみで、返せる見込みもないしつもりも無い。それをどう踏み倒すかに知恵を絞っている。最終手段は戦争を起こしてチャラにすることだと言うはかりごとは見せないよう、どう転んでもいい様に布石を打っている。その仕掛けが全世界が戦争を含んだ最後の混乱期に突入する言い訳となり導火線となる。善悪をはっきり分ける為に神様はこの混乱をサタンに任せる他無いだろう。大統領が誰になろうが殆ど関係ない。踊らされている背後にある陰の力を見る必要がある。
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