2008年9月20日土曜日

入院

急に嘔吐をもよおし、不快感で一睡も出来なかったらしい。吐いては又はいて吐き続ける。すでに胃の中には何もない。それでも吐き続ける。胃腸の痛みも増してきたらしい。半日ほど様子を見て、ERに連れて行くことにした。本人はぐったりして立つ気力も無く、嫌がったがどうしようもない。何処に連れて行くか迷ったが、近くの病院に連れて行くことにした。急患に連れて行くのだがそれでもしっかり待たされる。どんなに早くとも小一時間は待たされる。何処に行ってもアメリカは待つことを強要される。へとへとになりながら待つこと一時間半。やっとの思いで寝台に横になり点滴と吐気止め。しかしそれでも嘔吐は治まらない。発熱し始め更に血圧は天井知らずだ。横にいてオロオロするしかない。大変そうな妻に代わって遣りたいが、どうしようも無い。この状況を今まで何度繰り返してきたか。彼女の腹に居座る何物かが居るらしい。そう理解しないかぎりこれ程に数を重ねて腹部を病み悩まされることが、偶然のように起こりうると誰が信じることが出来るか。身体をくねらせのた打ち回り、そして胃の中のものを搾り出す。既に力は使い切り身体を維持する力を辛うじて戻す力として使う。戻した後は溶けるのかと思うほどぐったりし頭をもたげる気力すらない。この繰り返しをいつ終わると無く小さな痩せた身体に強いられる。その正体を暴きたくとも見ることも出来なければ話しかけてくるでもない。しかしながら彼女に居座る以上、彼女に居座られる条件があるということだ。悪霊よ去れと聖別しようが、憎しみ怒りを掻き立て益々執着するだろう。居座る霊の位置に下り、その思念を解いて上げる必要がある。本人が取り付かれている以上、周りの誰かが供養をしない限り、本人も無間地獄、霊自身も無間地獄だ。癒されぬ想いを聞いてあげ、その思念を解いてあげ、そして大母様にとりなしてあげる。その場に執着していて気が休まるはずは無い。零障を起こさせる為に取り付くのでなく、彷徨った挙句この場にすがるような思いで取り付くしか無かったのだろう。跳ね除ける思いを飛ばせば、掴むものを取り払われ溺れるしかない。この想いが届くように届くようにと浄霊の念を捧げ、腹をさすってやった。薬で朦朧とし殆ど動く事のない身体が、時々痙攣したように震える。

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