2010年11月4日木曜日
冷たい過去がよぎる 2
昨日までの晴れ模様が夢の世界だったと思わせるほど、朝暗いうちに目覚めれば窓を打つ雨音の冷たい印象が内面の暖かさを奪っていく。パステルブルーの空が広がっていた世界から、冷たく重く暗いあの当時の印象に沈む私が今日という日の現実世界だ。日本での苦労と言うのは、愛を受け取ることができずに戦う苦労だ。愛されていると言われ続け、自分にもそう言い聞かせながら、それでも愛を受け取ることが出来ずに戦う苦労だ。こんなことを口にすれば信仰を疑われかねないだろう。公的な位置では決して口にしてはならない言葉のはずだ。それでも個人としての嘘偽りない気持ちとして、吐露すべきことがある。この思いを綴ることで、離れていった兄弟達の心の闇に届くものがあり、やむなく切ってしまった御父母様へ繋がる糸を再び繋ぎ合せることができると願っている。親を知らない子供を遥か遠くに持つ親がいて、それ故に親の周りに集っている子供達をそこにやりながら彼らを救おうとされる。それがどれほど困難を強い苦労をさせたとしても、それでも親は全ての子供を救う為に、周りを思い遣る余裕もなく子供を命令し押し出すしかない。近くにいる子供を存分に思い遣るためには全ての子供を救わざるを得ない。十分な愛を受け取れないまま子供が自分の感情すら封じ込めてしまっても、それでも命令しなければならない親がいる。親の想いもわからず命令するがままに動く子供を見るとき、親は何を胸に抱えるのだろうか。日本の食口であれば愛の何たるかが解らなくても、死ねと命令されれば死ぬだろう。冷たく重く暗いものを抱えながらも、それでも使命に殉ずるだろう。それを見る親は居た堪れないはずだ。御父様の日本の食口に対する想いはそうであると思う。日本の食口を想う御父様は、胸の内に痛みのくさびを深く深く喰い込ませておられる。
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