2010年11月24日水曜日
今日の想い 229
月曜日の作業を急いで終え、それでも午前十一時はまわっていた。順調に行けば途中休憩を入れて4時間丁度で対岸、NEWJERSEYには着く。しかしマンハッタンに入る為には海底を抜けるリンカーントンネルを走らなければならない。その料金所に向けて車は殺到し、遅々として進まない車のごった煮の中で優に三、四十分はもみくちゃにされる。だから近くに着いてパーキングに車を預け、会場マンハッタンセンターに開演半時間の余裕をもって向かおうとすれば、五時間半から六時間を見なければならない。家を出たのが十二時近くだったが、それでも何とか焦らずに運転できる。どんよりしていた朝の空も昼間には晴れ渡り、今日の道中が護られていることを感じた。長時間の運転も全く苦にはならなかった。後の心配は妻の体調だが、今日一日ぐらいの緊張は何とか保てるだろう。後々数日間、バランスを崩すのは目に見えてはいたけれど、勿論その犠牲を払っても余りある参席であることは本人もわかりきっている。貧血で、緩やかな坂ですら手こずるような身体を少しでも休ませようとシートを倒し寝せて行かせた。最初に予定されていたのはDCからNEWYORK、それからLASVEGASをまわられてソウルで終えられるということだった。しかしDCの大会は無くなりNEWYORKから出発されることになった。それでも講演の中でワシントンニューヨーク大会と敢えて強調されておられたので、御父様の中でDCの大会が無くなった訳ではないだろう。DCからの動員も相当かけられた。案の定すり鉢の底に入り口のあるリンカーントンネルまでのとぐろを巻いた道路は身動きが取れず、トンネルに行き着くまで小一時間はかかってしまった。抜けるとマンハッタンの出口は天に届くビルに囲まれていて、何度この島を訪れても必ずと言っていい何とも言えない不思議な気分を味わう。着いた時は入り口近くだった列も、半時間もしないうちに長く太く膨れ上がった。七時近くになってやっと会場のドアが開いて、太い列を為していた人の群れがマンハッタンセンターに飲み込まれていく。その中の一人二人でしかないが、歴史の頂点の瞬間を見届ける数え切れない霊達の目となってそれぞれの席を確保した。
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