2013年4月7日日曜日

シバの女王

天の叡智を受け取る祭司集団の頂点にソロモンがおり、地の叡智(ルーシェルの光)を司る石工集団の頂点にヒラムがいる。ソロモンを頂点とする祭司集団はアベルの系統であり、ヒラムを頂点とする石工集団はカインの系統だ。聖書には書かれていない石工集団(後のフリーメイソン)に伝えられる神殿伝説は次のように物語っている。ソロモンは神殿理想のために天才的な知恵者であり石工集団の頂点に立つヒラムを呼び寄せ、神殿建設を始めた。そこに関わってくる女性の存在がいて、その女性こそシバの女王ベルキスだ。ソロモンは遠く南方の女王ベルキスを呼び寄せたとき、彼女はソロモンの知恵に感服し彼の佇まいを見て黄金と象牙でできた彫像ではないかと思うほどだった。そして彼女はソロモンの神殿の偉大さにも驚き、建築士にも会いたいと申し出てヒラムに会った。そのとき、彼女のソロモンへの想いはヒラムの眼差しによって一瞬にしてヒラムに移り奪われてしまった。たちまちソロモンはヒラムに嫉妬心を抱く。紆余曲折を経てヒラムはべルキスを妻とするが、ソロモンの嫉妬がヒラムに敵意を抱く三人の内部要員をして間接的にヒラムは殺害されてしまった。フリーメイソンに伝わるこの伝説が正しいものかどうかはわからない。他の文献にはソロモンとシバの女王が恋仲になって子まで設け、その子がアクスム王国の始祖だというのもあり、そこにはヒラムの話は出てこない。しかしカイン圏の総本山フリーメイソンの伝説には、それなりの裏真実があるはずだと思った。講論には、神殿建設でソロモンは信仰基台は立てたけれども、淫乱に溺れて実体基台を立てることはできなかったとある。その詳細には触れてはいないが、ソロモンとヒラム、即ちアベルとカインがひとつとなって神殿摂理を勝利し、メシヤを迎えなけえばならなかったのだが、シバの女王ベルキスを巡ってヒラムの存在を亡き者にした為にひとつになることはできなかった。当時一夫一婦であるはずもなく、ソロモンには妻妾合わせて千人もいたとかいないとか、、。そうなると淫乱に溺れるという言い方は接触した人数の量を言うのかとも考えるが、信仰基台は立てたが実体基台であるアベルカインの一体化が為せなかったと言うのは、ソロモンとヒラムとの関係のことであり、そこに関与したシバの女王ベルキスをして淫乱に溺れたと言う事だと思えてくる。

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