2012年2月20日月曜日
縺れた糸
どうしてここまで縺(もつ)れるかと思うほど縺れてしまうことがある。最初は同じニックネームによる混同が原因で起こった給料レポートの記載間違いが発端だった。ちゃんと訂正したことを確認すれば良かったが、それを怠り、そのうちに忘れてしまって各従業員に年度給与集計(源泉徴収額など記載されているW-2というフォーム)を送ってしまった。毎年間違いの一つ二つは必ず起こる。記載漏れなどの報告があった場合は訂正する。別に難しいことではないし、さして大きな問題ではない。当人である元従業員は、働いてもいないのに税務署に報告された、と文句を言ってきた。訂正すれば全く問題はないのだが、本人に税務署アレルギーがあるのか虚偽報告を税務署にされたと思い込んでいる。説明すれば分かる話だと思ったが、説明すればするほど感情的になって、間違いを犯したのはそちらなのに説明される所以はないと益々制御不能になっていく。ここまで思い込みのど壷にはまった人間を今まで見たことがない。この霊的糸のもつれをどうやってほどいたものか、考えれば考えるほど私自身が縺れた糸に雁字搦めになっていくだけだ。霊的な知恵の輪でも渡されて、決められた時間内に外さなければ爆発しそうな、そんな切迫感情に押し潰されていく。こういうときは一度ひくことが大切だろう。放って置くという意味ではなく、少し距離を置いて見届ける。解決を先走るのではなく取り敢えず観察する。自分に余裕がなくなるとどうしても先走り、相手にもその良くない波動が届いて縺れた糸は更に硬く縛られてしまう。しかし余裕を与えればほぐれて糸口が顔を出す。
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