2012年11月1日木曜日

陽暦陰暦

陽暦なら陽暦、陰暦(天暦)なら陰暦、どちらか一方を使えばいいように思うけれども、御父様が両方使うようにされたのは陽陰両方使うことに意味があるからだ。太陽が地球に及ぼす影響が人間の精神形成と精神文化形成への影響でもある。四季のある地域に精神文化が発展してきたことを見ればそれは明らかだ。太陽の傾きによる春夏秋冬の季節の移り変わりが、人間の生命体の中に概念を認識する魂を培う。それは昼の目覚めている状態のことであって太陽暦は意識圏の暦だ。一方で概念の認識ではなく、すなわち思考ではなく、気分、感覚、想像といった概念とは別物も人間は別様に認識している。芸術的な深い感性をもった人々に共通して言えるのは感情の波の激しさであり、感性が際立つ生産的時期と何らイメージやインスピレーションが発動しない閉塞的時期が交互に来るものだ。それはちょうど月令で月の満ち欠けが14日毎に起こるのと似ている。交互に来るものは眠りの無意識の状態で生産的力が霊界から注ぎ込まれる14日間の時期と生命力を補修するのみの生産的力が受け取れない14日間の時期に分けられる月のリズムと同じであり、陰暦は無意識圏の暦だ。月は地球から分離したのであり、地球のかつての状態を月は表している。精神形成、すなわち心魂の形成は、地球が今の状態になって地球と太陽との位置関係の下で生じ得たことであり、一方地球と月との関係は今の地球以前の状態から保ってきた関係で、太陽の光のない霊的光によって心魂形成の担い手、土台を用意してきた。太陽の力は昼の目覚めている意識状態(地上)に働き、月の力は夜の眠りの無意識状態(霊界)に働いている。陽暦は地上の暦であり、陰暦は霊界の暦だ。