2008年10月26日日曜日

今日の想い 20

親は子供を育てるのにどれ程の心血を注ぎ込むだろうか。親は子供からの見返りを何一つ期待せずひたすら与え続けひたすら投入し続ける。自分の店や会社に対してもそのようで、育てて大きくする為には主人の惜しみない内外の世話が必要になる。親の想いが子供に通じ、親の期待に応えるように、主人の想いが店や会社に注がれ、実りをもたらす存在になっていく。子供が親の欲目や都合に利用されれば真っ直ぐ育たないように、我欲を満たす為の店や会社であれば、蔵に入れる果実を実らす木には成長しない。環境により人格形成の状況が違うように、時代や周りの状況にも左右される。だから店に於いてはローケーションが大きく関わってくる。立ち上げ当初は自分の事も忘れるくらいに心配し世話する必要があるし、立ち上げにどれ程投入するかで成長期の伸びが違ってくる。一緒に立ち上げに関わった従業員は組織の心臓部や体の重要器官として店の発展と共に、それらの位置にあった素質を備え成長していく。育っていくうちにその店の個性が培われていく。主人の想い、従業員の想い、そして客の想いが合わさり一つになって店としての在り様を形成していく。主人はその店の個性を尊重し十分配慮しながら、店の成長に関わっていく事が大事だ。調子のいい時もあるだろう。状況の悪化で病に臥す時もあるだろう。主人はどのような時であっても店のことを先ず最初に考える必要がある。主人が決定権という中枢神経の一部を担っているとしても、店が苦しい時でありながら自分の給料はそのままで、他の従業員にしわ寄せを押し付けるようでは身体としての店を維持することは出来ない。店としての存在意義、公共的使命を把握し、従業員皆がその認識度を深めていくことで、自分の本当の意味での役割や払うべき貢献内容がわかってくる。今、経済環境は泥沼から抜け出せないでいる。もがけばもがくほど悪化の度合いを深める。店としても大きく左右され、そのままにしておけば遠くない将来、店は虫の息状態になっていく。生き延びる為のあらゆる処置が必要だ。もし店が赤字であるなら、赤字という貧血状態を改善しない限り健全化は進まない。誰かが輸血してくれる事など有り得ない。

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