2010年6月12日土曜日

癒し

弾力に富んだ枝葉は、風が吹くに任せて上に下に揺らいでいる。木々が多いこの辺りを俯瞰的に見るなら、緑の絨毯が風の這うままに広々と波打っていることだろう。緑が波打つように、海の青も風に揺れている。風に揺れて波打ち際を押しては引いている。地球生命体の皮膚である地表は、夏の間は風に撫でられて熱を飛ばし、揺らぎに任せて癒される。廃棄された多くの排出物を風の揺らぎの中で分解される。人間が暑い夏の間は汗をかくことで体内毒素を排出しているように、地球も熱によって排出している。人間が汗をかく夏の間は腎臓をいくらか休めるように、地球の浄化機能もその活動を抑えている。地球に取って冷たい冬の時代が長かった為に、浄化機能は本来あるべき様相からは衰えていると言える。地球生命体自体が、私の妻の様に腎臓病を患っていると言うことができる。存在物の固体化様相が強まると、存在を維持させる為には浄化機能を強くさせないと、流動性のない個体は生気を失いやすく脆く崩れ去る。北極の氷が溶解すればその分地球全体の流動化は進み、押し込まれた浄化作用が本来の機能として起こってくる。固体化していた原因的宇宙様相が、真の愛によって流動化してきている。そのような内的宇宙様相の現われとして、地球の温暖化や氷を溶かしている。腎臓病を患う者は身体が硬直化し、骨は脆く肌は乾燥する。喉の乾きを覚えるままに水分を取ろうにも、砂漠のような身体はそれを保持できない。身体の流動化を促そうと思えば、自分の魂様相を柔軟にする必要がある。頑なな内面様相を流動化させる必要がある。御父様が全てを許され全てを祝福されようとされる今、頑なな魂自体が実はそれを固辞しようとしている。自分も許さないけれど他者も許そうとはしない。目の奥の光るヤイバを取り除き、硬く閉じて開こうとしないその唇を優しく撫でてあげ柔らかくすべきだ。自分に嵌めた枷を取り除き、風に揺らぐ緑を揺らぎとして自分の内面に共鳴させ、たゆたう波にリズムを合わせ戯れる柔らかい光に身を委ねるべきだ。癒しはそう言う形で訪れるものだと思う。

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