2011年1月31日月曜日

白銀の輝き

青空が広がり、久方ぶりの太陽の柔らかい日差しを今日の地上は受け取っている。重石のように幹や枝にあぐらをかいていた雪が、日差しの暖かさで融け始めてバランスを失い、あちこちでどさっ、どさっと音を立てて落ちている。地表を覆っている雪は、太陽の光を浴びると一変する。雪雲と同じような鈍い灰色だったそれは、陽光を反射して眩しい程に光り輝いている。呵責で重々しい良心が、為に生きる善の行動を為すことで、質量が失せたように軽く感じるのと似ている。輝く白銀の印象を私の魂に反射させながら、次第に浮かび上がってくる感情がある。それは創造の神様と御父母様に対する賛美の感情だ。白い天使達が空から舞い降りながら地上に積もっていく。賛美の存在は賛美される主体が現れない限り、為す術もなく重なり合ってひたすら待ち続ける。しかし一度空が晴れ渡り、太陽を仰ぐと途端に賛美の表情を天に向ける。白銀に輝く地表はまさしく天使達がこぞって天を仰ぎ、賛美を惜しげもなく差し出す情景だ。白銀の輝きに仄かに青色を滲ませ、陽が傾いてくると次第に大きな太陽が差し出すオレンジ色を滲ませていく。更にすっかり陽が落ちても、空に残照が残っている限り、最後の最後まで賛美の余韻を輝きとして残していく。雪深い故郷の田舎で、何度も何度もこの情景を目にしたけれども、素直にその美しさを捕えることが出来ないほど、私の魂は恐れと不安に慄いて固まってしまっていた。祝福を戴いて、慕い侍る生活の中にいくらか蕩減も払えば、やっと魂も開かれてきて内的霊的本質に目を向けようとし始めたのか、自然の摂理を前にして涙ぐむほど愛おしく思えるときがある。

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